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「99%の誘拐」

徳間書店より出版されていた岡島二人の「99%の誘拐」が講談社
文庫より刊行された

誘拐モノといえば天藤真の「大誘拐」が白眉なのだが、それに並ぶ
くらいの力作である


末期ガンに冒された男が、病床で綴った手記を遺して生涯を終えた
そこには8年前、息子をさらわれた時の記憶が書かれていた。そして
12年後、かつての事件に端を発する新たな誘拐が行われる。その
犯行はコンピュータによって制御され、前代未聞の完全犯罪が幕を
開ける
第10回吉川英治文学新人賞受賞作! <文庫背表紙より引用>


※ 未読の方は万全を期すため以下はよまないで下さい

二十年という時をへだてて起こった2つの誘拐事件
ミステリーのジャンルとしては倒叙物というやつで
Richard Austin Freeman
が The Singing Bone という短編集で確立した手法である
「刑事コロンボ」や「古畑任三郎」のように犯人が誰かを読者に知らせた
うえでストーリーは展開していく
自分がこの作品を好きな理由は殺人も起こらず暴力シーンもないこと
そして犯人が自己のためというより無念のまま亡くなった父親の復讐
のために完全犯罪を成し遂げようとしていることだろう

こんな面白い小説が何故絶版状態だったのだろうか?
不思議に思う


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誘拐ものミステリーは,はっきり言って「好きです」。 非道な犯罪なのだが,どうお金 [Read More]

Tracked on 2005.03.06 at 02:30 AM

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